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HOME>■日常の独り言

バスティーユの陥落 (小説フランス革命) (小説フランス革命 2)

これを読んだのりで続け様に読んだ。

今回の表紙の人物はロベスピエール、裏表紙はデムーランだろうか。


ミラボー(とロベスピエール)の挑発に乗ったデムーランが、
大衆に蜂起を呼びかけ、終にはバスティーユを陥落させてしまう。
それと同時平行して、ミラボーの保守化、ロベスピエールの急進化が進む。
あの弱弱しかったロベスピエールが徐々に匂わせてくる・・・。

「今こそ導き手が欲しい」にもかかわらず、それとして頼れるはずのミラボーは、ここに来て俄かに背を向けるような素ぶりなのだ。内心の怒りに弾かれて、ロベスピエールは顔を上げた。「遅かれ早かれ、理想の社会は実現しなければいけませんよ」そのためなら汚れることも、苦しむことも覚悟のうえです。策だって用います。裏工作だって逞しくします。全ては理想を実現するためなのです。

この辺りのやりとりは本当に興味深い。

興味深いといえば、こんなことも気になった。
歴史を動かすほどの大役を担った人物達は
しばしば(通常で誰もが読む程度の)歴史教科書には現れないということ。

デムーラン然り、
そして、パンを求める女性たち、然り。
エピソード的にしか語られないことのように思う。

女性たちの傍若無人っぷりはすさまじいものがある。
王に直訴した上、国王一家を連れ出してしまう。 
ミラボーの苦笑は甚だ共感できる。

もう一つ興味深いのは、各人物の思惑がそれぞれその後の歴史を決定していること。
その当時自分がそこにいたらどう行動しただろうか、
誰の意見に賛同し、動き、動かなかっただろうか。

全体としては、帯にある次の言葉が全体を表しているのだろう。

ミラボーが導き、ロベスピエールが考え、デムーランが動く


ミラボーの大局的な視点は非常に参考になる。
本質を突いてる。頷ける。

民衆の力は確かに途方もない。しかしながら、熱しやすい半面で冷めやすく、ほんの小さな理由で熱狂するくせ、少し目先を変えられると、生死に関わるくらいの大問題も簡単に忘れてしまう。

これは、現在においても同じこと。
マクロではもちろんそうだが、これはミクロのレベルでも同じこと。
それを肝に銘じて、動くべきだろう。

またこれもこういった場面で、

大切なのは議論を通して、最善の結論が得られることだ。ところが、ひとりの人間の意見が常に最善ということはありえない。ゆえに反対意見が必要になる。言葉を足せば、反対意見というものは、見落とされた点に注意を促し、あるいは足りないところを補い、そうすることで結論をより完成に高めるためにあるんだ。論者と論者は対立関係にあるんじゃない。むしろ共闘関係にある

これを言えたミラボーはすごい。

この他にも2、3箇所程度、本質的なことを語っている部分がある。
実践に基づいた現実的で妥当性のある大衆論が論じられているし、
これこそが非常に参考になる。

その一方で・・・

「無垢で正しい女ほど、かえって不良に惹かれてしまう。白薔薇のように美しい女ほど、かえって獣のような男に身を委ねてしまう。そういうものじゃないかね、男と女とは」

1巻で披露したミラボー節も炸裂。
かましてくれるよ。
大衆と女は同じだなんてのも。

とにかく、
なぜ王室にとって、「ミラボーの死」が大きな打撃となってしまったのか、
(この話はまだ2巻では出てきていないが)
それが実感できるような存在としてミラボーが書かれている。

これは絶妙だろう。


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